さく井の仕事
さく井のプロさく井技能士
さく井技能士とは、都道府県が実施する国家資格でさく井に関する学科及び実技試験に合格した者をいいます。
さく井技能士の仕事は、水井戸や観測のための井戸、温泉井、石油井、天然ガス井といったさまざまな井戸を掘ることです。さく井工事は人力による施工と、さく井機による施工があります。これらに関する知識や技能を有している方が、さく井技能士です。
さく井協会の 「さく井技能士登録」
希望者を対象に行う、協会独自のシステムです。登録を更新するさく井技能士の方には、必ず更新講習会を受けていただきます。時節・地域にあった問題、新技術などの紹介、安全対策の見直しなど、プロとしてのスキルアップにつながる学びの機会を提供しています。
さく井のプロさく井技能士
CO2排出量を削減
さく井による地中熱の利用には、温室効果ガスであるCO2の排出削減という大きなメリットがあります。石油・ガスの暖房と比べた場合、地中熱を利用するヒートポンプは電力のみで稼働し、高効率で消費電力が少ないことから、CO2の排出削減に大きく寄与します。
自然エネルギーの利用
SDGs(エスディージーズ)は、「誰一人取り残さない」という理念に基づき、世界的な課題を解決するために、2030年までに達成すべき目標が掲げられています。さく井業では「地中熱」や「温泉熱」などの自然エネルギーを活用した取り組みを通して、SDGsに貢献するための活動を行っています。
インタビュー
地球の未来、地域の明日を支えるやりがい。
さく井の仕事に関わる先輩たちの声をご紹介!
「掘る」だけにとどまらない、
奥の深い仕事だと感じています。
佐藤 寧彦さん [業務歴]7カ月
仕事を選ぶ上でターニングポイントとなったのが、2018年に発生した北海道胆振東部地震。普段当たり前に使っているインフラの重要性をあらためて実感する出来事でした。地元である北海道のために仕事がしたいという想いもあり、日々の暮らしを支えるインフラとして機能し、災害の時にも必要とされる「さく井」の分野で働くことを決めました。
目には見えない地下の様子を、常に考える想像力を大切に。
実際に働き始めてからは、「掘る」だけではなく様々な領域の作業を網羅的にこなしていく幅の広さに驚きました。自分たちの手で掘り終わった一本の井戸が、長い年月に渡って人々の暮らしに役立っているという実感が、大きなやりがいになっています。今後はボーリング調査などの業務にも携わって、より専門性を高めた「さく井」のスペシャリストを目指していきたいと考えています。
自然を相手にする仕事だから、
予想できない面白さがあります。
山下 ちさとさん [業務歴]3年
入社当初は「さく井」について、井戸を掘って水を採るという単純なイメージしかありませんでした。仕事を進めていくと、地中熱や温泉など色々な事業があり、それが地球環境問題にもつながっているという奥深い点を知ることができました。自然が相手の仕事ということもあって、どんな状況でも柔軟に対応できる姿勢が求められると思いますね。
自分の設計したものが、地球環境のためになる喜び。
私は、主に地中熱システムの設計を担当しています。完成したシステムが建物の設備として稼働する瞬間は、大きな達成感に包まれます。将来の地球環境問題の解決に、わずかながら貢献できているという部分にもやりがいを感じています。休日はオンオフをしっかり切り替えて、趣味であるフットサルの試合に出場してプライベートの時間を思い切り楽しんでいます!